新年の抱負など

Note

クリスマスは、日本でもドイツでもない国で過ごした。物理的な距離だけ見ればちょっとした小旅行みたいなものだったが、精神的には得るものの多い旅であった。

年末年始はベルリンの大喧騒の中にいた。一年前は日本、その前の年はまた別の国で新年を迎えたので、ベルリンでの年越しには奇妙な新鮮さを覚えた。直前までの旅行で始終物思いにふけっていたのが、尾を引いていたからかもしれない。とはいっても、基本的には穏やかな年越しを迎えることができた。年始は何が何でも休もうと決心し、友達と会ってゆっくりお茶をしたり散歩をしたりウインドウショッピングに興じたりした。それにしても、わたしはお金を賢く(?)使うのが苦手で、何時間も悩んだ挙句に何も買わないか、そこまで必要でもないものを無駄に大量に買うか、大体どちらかだ……。

大晦日から元旦にかけてあそこまで大騒ぎをしたベルリナーたちが、何事もなかったかのように1月2日からケロッと仕事に取り掛かるのは、「三ヶ日は家でダラダラと過ごすべき」の文化圏からやって来たわたしには不思議で、面白くすらある。とはいえ、新年に向けて気持ちを入れ替えて、襟を正し、新たな一歩を踏み出そうとするのは、日本人であろうがドイツ人であろうが共通して持っている、ある種の幕開けの感覚だと思う。ということでわたしも御多分に洩れず、2019年の抱負などというおきまりの儀礼に挑戦してみる。

◆語学:優先度順に並べると、ドイツ語・英語・韓国語。ドイツ語は、会話が専門的(または自分が全く興味関心のない分野)であったとしても、障壁を感じることなく喋れるだけの能力をつけたい。英語は使う頻度が低すぎて日に日に知識が劣化していくので、これになんとか歯止めをかけること。韓国語は、完全に趣味です。

◆読書:日本語・ドイツ語・英語の本。選択肢に制限があるとはいえ、日本語の本を入手することが全く不可能ではない有難い時代に生きているのだから、どんどん読むこと。2018年は自分の人生の中で一番本を読まない年だったので、今年はそれを変えたい。というか、そもそも読書記録のためにこのブログを作ったはずなのに……

◆衣食住:余計な買い物はしない。身軽に生きる。ただしケチにはなりすぎない。自分が着るもの、食べるもの、身に付けるものに意識的であること。これらを突き詰めたところにある最高の理想は、「人を呼びたくなるような家に住む」ことだが、今のベルリンの家賃高騰&住宅難の状況で、そもそもそんな素敵な家が見つかるかどうか非常に怪しいので、できるところから工夫する。

◆プログラミング:JSとその周辺の諸々。純粋な論理の構築でものが動いていくのを見るのは楽しい。この知識で何かができたら面白いだろうと思う。夢のまた夢だけれど、余裕があればもっと時間をかけた趣味にしたい。

◆人間関係:矛盾しているかもしれないが、二つ。
一つ目は、新しい人と出会うのをためらわず、自分の地平線を広げること。
二つ目は、相手が自分に対してどのような影響を与える存在なのか見極め、必要だと感じた場合はきっぱりと距離を置く強さを持つこと。負のオーラばかり放つ人、一緒にいると精神的に辛くなってしまう人、どうしてもフィーリングが合わない人、または、言葉巧みに周囲を利用(搾取)しようとする人というのは、残念ながらどこにでもいる。

◆自分:人への感謝を忘れないこと。遠くから近くからわたしに構ってくれる人、辛い時にじっと耳を傾けてくれる人、くだらないネタで一緒に笑える人、気恥ずかしい話を真剣に語り合える人。数少ないながらも、そういう人たちに囲まれていることがいかに幸せか忘れないように。そして折に触れて、その感謝を伝える。
そして最後に、これは2018年の目標でもあったけれど、ありのままの自分を受け入れること。わたしは、内向的で変に完璧主義な性格だから、何をするにも頭でっかちで、少しでもミスをしようならすぐに自己批判・自己嫌悪の負の連鎖を生んでしまう。2018年はこの傾向を変えたくて、頭の中にあるいろいろな「リミット」を取り外そうとした。その際、周囲の人に大いにお世話になった。その影響もあってか、去年のはじめとおわりを比べると、多少はポジティブに変わったと思う。これを2019年も続けたい。
不完全な自分をそのまま受け止めること。そして同様の態度を、周囲に対しても取れるようになりたい。

写真は弾丸旅行したミュンヘンのMarienplatz(マリエン広場)で撮ったNeues Rathaus(新市庁舎)。寒かったけれど、いやあ荘厳でした。さすがバイエルンの州都、という感じ。ベルリンとは全然違う。