About

こんにちは、Mです。本ウェブサイトにお立ち寄りくださりありがとうございます。

ここでは、「ドイツ（語）で、よむ・みる・まなぶ・かんがえる」を軸に文章を書いています。

ブログを作ったのは、もともと、日々の生活で思い浮かんだことを忘れないように備忘録を残しておこう、という目的でした。記事を書いては消しを繰り返し（当時の文章はほとんど残っておらず……少し勿体無いことをしたかも）、年単位で放置した時期が複数回ありつつ、現在に至ります。ということで、このブログの立ち位置は雑記・日記・エッセイ・思考の垂れ流し記録です。

徐々に扱っていきたいのは、書籍について、特にドイツ語で書かれた本に関する話題です。
読書は子どもの時からの趣味でした。本が一番の友達でした。ドイツ文学の深みに浸かったのは高校時代、ノンフィクションにも興味を持つようになったのはドイツに住み始めてからです。このブログをきっかけに、一人でも多くの人が読書に（あわよくば、ドイツ語やドイツ文学に）興味を持ってもらえたら嬉しいです。

ドイツへ引っ越すまでのわたしを援助し、深く大きな愛情を注いでくれた両親には、感謝してもしきれません。と同時に、わたしが生まれ育ち、自明のものとして受け入れていた日本社会の仕組みにうまく順応することができず、10代後半にさしかかった頃から、形容しがたい違和感を抱きながら生きていたのだということを、日本の外に出てはじめてはっきりと気が付くことができたのも事実です。
無数の「こうでなければならない」や「こうすべきである」の不文律を学び、社会通念になんとなく従いながら大人になったあとで、それらを捨てて共同体を離れたのは、端から見れば時間の無駄で、他ならぬドロップアウトでした。事実、ドイツに生活の基盤を移したことに後悔がないとは言い切れません。けれども今のわたしにとってはこの状態が身軽で、日本では感じることのなかった気楽さを享受できています。

とはいえ、このブログに綴っているのは海外在住者の特別な非日常ではなく（そもそも、少なくともわたしの生活に限っては、さしたる特殊性は見当たりません）、むしろその反対で、どこにでもある地味な日常の一コマです。超がつくほど内向的で人間関係の希薄なわたしが、よその国に引っ越したからといって、いきなり社交的になれるはずがないのは当然です。「外国に出たから」とか「ドイツに来たから」というだけで、自動的に何かが変わったり、成長したりすることはありませんでした。

「海外生活」「ヨーロッパ移住」という言葉には、ある特定のイメージが結びついているように思います。わたし自身、海外移住と聞いてまず思い浮かべるのは、キラキラしたお洒落な生活でした。けれどもいざ実際に自分がその立場になってみると、これらの大部分は強い先入観（美化）でできていて、現実とは似ても似つかないということがわかりました。各々の国や文化圏ならではの特徴はあるものの、結局のところ、ひとの生き方を規定するのは「どこで生活するのか」という外的要因ではなく、あくまでも当人の心の持ちようで、わたしの生活に関しては、一言でまとめると「みんなが想像するよりもかなり地味」に尽きます。

仕事に行って、ご飯を食べて、寝る。東京に住んでいようが、地方都市であろうが、田舎であろうが、日本国外であろうが、突き詰めれば人生はこの繰り返しです。あまりにも質素で変わり映えしないので、華々しいヨーロッパライフを期待してこのブログを訪れた方（……がもしいるのだとすれば）にとっては退屈かもしれません。それでも、あるいは、それだからこそ、この「つまらなさ」が、何らかの形で誰かに響いたら嬉しいです。

Blog: Too Far Afield

ドイツ語では “ein weites Feld”。
直訳すれば「広々とした野原」。「扱わねばならない問題や対象があまりにも広大で、語り尽くすことができない・答えを見出せない・手が届かない」というような意味の慣用句。何かとわたしの人生について回る、因縁のある言葉。出典についてはこちら。

アイコンがネコなのは、ただわたしがネコが大好きだからネコを描いてみたというだけで、特に深い理由はありません。いつか生活に余裕ができたらネコに囲まれて生きるのが夢だったのに、ネコアレルギーを持っているせいでどうやら難しいことが発覚し、それなら代わりにネコグッズで我慢しよう、と自分に言い聞かせる日々です。

Author: M

カフェインと糖分の組み合わせが日々の糧の、典型的な内向的インドア人間（INFJ）。

幼少期から身近にドイツ語話者やドイツに関係する人物がいたわけでもなければ、特別にインターナショナルな環境に生まれ育ったわけでもありません。10代の頃からなぜかドイツが気になっていて、紆余曲折ののち、20代でドイツに身を置いてみようと決めました。渡独して大学卒業後、現在はしがない会社員をしています。

コーヒーを淹れること、12時間ぶっ通しで寝ること、本を読むこと、パソコンを触ること、植物を愛でること、おいしいものを食べること、きれいなものを見ること、散歩をすること、窓辺でぼんやりすることが好き。

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info(at)2farafield.com

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